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この社会の歪みと希望

佐藤 優・雨宮処凛 著

知の巨人・佐藤優と、雨宮処凛(作家・活動家・反貧困ネットワーク世話人)が、教育・差別・コロナをめぐり、語り合う。困ったとき「助けて」と言える社会、生きることが無条件に肯定される社会を求めて……。「根拠のない楽観は危険だ。しかし、いたずらに悲観する必要もない」。

この社会の歪みと希望
書籍
定価:
1,540円(税込)
ISBN:
978-4-476-03399-1
体裁:
四六判ソフトカバー
ページ数:
216ページ
発刊日:
2021年6月24日
在庫状況:
在庫あり
電子書籍
参考価格:
1,100円(税込)
発売日:
2021年6月24日



 『この社会の歪みと希望』特設ページ → こちら


【目次】
まえがき  雨宮処凛
        
第1章 コロナ禍が浮き彫りにした社会の歪み
        
    コロナ禍が国家の力を強めた
    『ペスト』はコロナの予型論
    コロナ禍は弱者を直撃している
    資本主義のいちばん醜い部分
    日本も「行き過ぎた資本主義」?
    コロナ禍の困窮者をどう助けるべきか
    ネットカフェ難民の「天国と地獄」
    定額給付金十万円をどう見るか
    息を吹き返す優生思想
    困窮による治安悪化を防ぐには
        
第2章 教育という光
        
    学歴エリートとノブレス・オブリージュ
    金儲け目的で勉強するむなしさ
    教育は「子どもが生き残るため」にある
    『十五の夏』の一人旅で得たもの
    教育における管理と自由
    知的サロンとしての学習塾
    「生きづらさ」の根幹にあるもの
    
第3章 「相模原事件」が突きつけるもの
    
    「優生思想への共感」の恐ろしさ
    「自己責任論」の持つ歪み
    裁判で踏み込めなかった「施設のあり方」
    「失敗したヒトラー」としての植松聖
    拘置所でいっそう先鋭化する妄想
    
第4章 貧困問題と政治の現場から
        
    眼前の苦しんでいる人を見過ごせない
    「生きているだけで価値がある」と伝えたい
    食生活の格差と医療格差
    貧困者が貧困者を叩く不思議
    現場から政治を変えていくために
    希望の萌芽を探して
    
あとがき  佐藤優


【著者プロフィール】

佐藤優(さとう・まさる) 1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、専門職員として外務省に入省。在ロシア日本大使館に勤務し、主任分析官として活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴され、09年6月執行猶予付有罪確定。13年6月執行猶予満了し、刑の言い渡しが効力を失った。著書に、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『自壊する帝国』(新潮文庫)、毎日出版文化賞特別賞を受賞した『国家の罠』(新潮文庫)、『宗教改革の物語』(角川ソフィア文庫)、『池田大作研究』(朝日新聞出版)、『創価学会を語る』(松岡幹夫との共著/第三文明社)、『公明党 その真価を問う』(山口那津男との共著/潮出版社)など多数。第10回安吾賞、第68回菊池寛賞、第8回梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞。

雨宮処凛(あまみや・かりん) 1975年、北海道生まれ。作家・活動家。反貧困ネットワーク世話人。フリーターなどを経て、2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版、ちくま文庫所収)でデビュー。2006年から貧困・格差の問題に取り組み、『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版、ちくま文庫所収)でJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)受賞。著書に『バンギャル ア ゴーゴー』(講談社文庫)、『「女子」という呪い』(集英社クリエイティブ)、『非正規・単身・アラフォー女子 「失われた世代」の絶望と希望』(光文社新書)、『ロスジェネのすべて──格差、貧困、「戦争論」』(編著/あけび書房)、『相模原事件・裁判傍聴記 「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ』(太田出版)、『コロナ禍、貧困の記録 2020年、この国の底が抜けた』(かもがわ出版)など多数。

著者関連書

「希望の源泉」シリーズ