京戸慈光 著
第三文明選書
中国の南北朝動乱期から隋の天下統一の時代に現れた天台大師・智顗(ちぎ)の生涯を、『国清百録』ほかの資料を駆使して綴る。6世紀、仏教文化の栄えた江南の地を舞台に、南岳大師・慧思(えし)に師事して開悟の後、『法華文句』『法華玄義』『摩訶止観』の三大部を講説して法華経を宣揚し、晩年は『維摩経疏』の撰述に力を尽くした一生。(レグルス文庫版をハードカバーの第三文明選書として復刊)
【目次】 第1章 幼年時代 第2章 青年時代 第3章 建康時代 第4章 天台山時代 第5章 三大部講説時代 第6章 晩年時代 天台大師智顗伝の資料 略年表 あとがき 【著者プロフィール】 京戸慈光(きょうど・じこう) 1942~2018。東京・浅草生まれ。大正大学大学院博士課程(仏教学科天台学専攻)修了。75年、フランス国立"コレージュ・ド・フランス, Collège de France"日本高等研究所勤務(~88年まで)。89年、浅草寺山内日音院住職(第23代)。90年、浅草寺勧学所長。著書『出定後語』(現代仏教名著全集10)、『観音経物語』、編著書『法華三大部難字記』など。その他、英文・仏文・中文の学術論文多数。