高橋伸城 著
本阿弥光悦、長谷川等伯、尾形光琳、葛飾北斎など、国内外に知られる巨匠たちは、なぜそろって法華衆だったのか。一見すると彼らの作品に宗教的な色合いはない。日蓮生誕800年の節目に「法華芸術」という新しい視点から概観する日本美術史論。宮島達男氏(現代美術家)との対談、河野元昭氏(東京大学名誉教授)へのインタビューも収録。『聖教新聞』の好評連載を書籍化。
【目次】 はじめに 第1章 法華衆とその作品 本阿弥光悦──法華芸術の"プロデューサー" 俵屋宗達──「琳派」の光源 狩野永徳──天下人に愛された絵師 長谷川等伯──桃山画壇の雄 樂道入──型の中で型を破る 狩野探幽──江戸狩野派の礎を築く 尾形光琳──「琳派」の大成者 尾形乾山──誇り高き陶工 葛飾北斎──変わり続けた絵師 歌川国芳──奇想天外の絵師 河鍋暁斎──即興の名手 神坂雪佳──今につながる「琳派」 速水御舟──世界的な大芸術を 第2章 西洋との出会い 西洋に広がった法華芸術 「北斎」から「HOKUSAI」へ 第3章 「法華衆の芸術」をめぐって 対談 宮島達男(現代美術家) インタビュー 河野元昭(東京大学名誉教授) おわりに 法華衆関連年表 【著者プロフィール】 高橋伸城(たかはし・のぶしろ) 1982年、東京都生まれ。ライター・美術史家。創価大学卒業後、英国エディンバラ大学大学院で芸術理論、ロンドン大学大学院で美術史学の修士号を取得。帰国後、立命館大学大学院で本阿弥光悦について研究し、博士課程満期退学。