【Interview】 年金記録漏れ問題の真犯人は誰か
猪瀬直樹

ー参院選をにらんで、民主党などは「年金選挙だ」と攻勢を強めています。
猪瀬 民主党は与党の責任を追及してるけど、社保庁の自治労国費評議会という労働組合と民主党はどういう関係にあるのか、と言いたい。国費評議会は連合(日本労働組合総連合会)に加入している。その連合は民主党の支持基盤じゃないですか。支持基盤が年金記録漏れ問題の真犯人であり、それと族議員が裏で手を組んで、社保庁改革も公務員制度改革もいっしょにつぶしてしまおうという魂胆が見え見えですよ。結果的に、民主党が自民党を追求することによって、自ら国費評議会という労働組合の存在をクローズアップさせたと言っていい。

ー民主党も政府や自民党にだけ責任をなすりつけるわけにはいかない。
猪瀬 年金記録漏れ問題の真犯人は誰なのか、怠けてたのはこいつらじゃないか、ということになる。一部のキャリア組と国費評議会。厚生労働省の上の役人と社保庁の職員だったんじゃないの。そういう意味では、政府、歴代の社保庁長官の責任が問われる。組合にも責任がある。ですから、本当は超党派で話し合って、問題を解決しなきゃいけないんですよ。選挙目当てのネタにされては国民が困る。

(P.32 一部抜粋)